化学の醍醐味を味わってもらいたいと思います

 応用化学科では、化学の基礎から応用まで多くのことを学ぶことができます。高校までは学習指導要領に定められた範囲で学習するため、化学現象について本当の意味での理解はできていませんでした。しかし、大学の講義では高校までの学習内容を復習すると同時に新たな理論や詳しい原理を学ぶので、それまでに学んだ知識の一つ一つが頭の中でつながり、化学現象を深く理解することができました。応用化学科では主に、有機化学、無機化学、化学工学、物理化学の分野の勉強をしますが、私はこれらが独立した学問であるように見えて実は細部で深くつながっていると気付き、勉強がより楽しくなった事を覚えています。また、学習した知識は学生実験で実践することができます。頭で理解するだけでなく、実際に使える化学の知識と経験を積むことができたと思います。

 学部4年間で学ぶことは、研究室に配属されてからの研究にとても役立ちます。現在私は、特定の面を露出したルチル型TiO2を水熱合成し、その面に選択的に遷移金属担持を行うことで光触媒活性を向上させる研究を行っていますが、その基盤は学部で学んだ事がほとんどです。皆さんにも、この応用化学科で学ぶことの楽しさと喜びを知り、充実した学生生活を送ってもらいたいと思います。

( 工学研究科物質工学専攻博士前期課程1年・小野麻実 )