応用化学技術者教育プログラムについて

技術者教育プログラムとは?

 日本技術者教育認定機構(Japan Accreditation Board for Engineering Education(JABEE))が、「国際的に通用する技術者を育成する教育プログラム」と認定した教育コースであり、国際的基準(ワシントン合意)で「教育の質」が保障されたプログラムです。教育版ISOとも言われています。現在、ワシントン合意加盟国は、アメリカ、カナダ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、フィンランド、南アフリカ、香港であり、暫定加盟国が日本、ドイツ、シンガポール、マレーシアです。今後、世界中に広まっていく可能性が大です。

JABEEで認定されたコースを修了すると?

 技術者の資質国際的なレベルで競うような分野の企業では、当然、認定を受けたコースの学生を優先的に技術者として採用することになります。また大学卒業後、海外にて業務を行う場合、認定コース修了者のみが工事や施工、または技術指導への従事を許可されるということがあります。さらに、わが国には従来から技術士の制度がありますが、このJABEE認定教育プログラムを修了すると、技術士第一次試験が免除されて、従来の技術士補の相当する「修習技術者」として直接実務修習に入ることができることになります。

 また、FE (Fundamentals of Engineering)試験に対応できる教育・学習が可能となる。【FE (Fundamentals of Engineering) :アメリカのPE試験の一次試験(工学士取得見込みの4年生以上が国内で受験可能)、PE(Professional Engineer):国際業務に求められる技術者の資格(PE取得後4年間の実務経験の後、受験資格)】

どのようにしてJABEE認定プログラムを修了するか?

国際的に通用する技術者を育成するための「学習・教育目標」を達成するために設定された、「学習・教育の量」を満たし、またそのための「カリキュラム」に沿った科目の単位を取得すれば、この教育プログラムを修了したと認定されます。

認定の基準

学習・教育目標

(1) 自立した技術者の育成を目的として、下記の(a)~(h)の各内容を具体化したプログラム独自 の学習・教育目標が設定され、広く学内外に公開されていること、また、それが当該プログラムに関わる教員および学生に周知されていること。

(a) 地球的視野から多面的の物事を考える能力とその素養

(b) 技術が社会および自然の及ぼす影響や効果、および技術者が社会に対して負っている責任に関する理解(技術者倫理)

(c) 数学、自然科学、情報技術に関する知識とそれらを応用できる能力

(d) 該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決の応用できる能力

(e) 種々の科学・技術・情報を利用して社会の要求を解決するためのデザイン能力

(f) 日本語による論理的な記述力、口頭発表力、討議などのコミュ二ケーション能力および国際的に通用するコミュ二ケーション基礎能力

(g) 自主的、継続的に学習できる能力

(h) 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力

(2)学習・教育目標は、プログラムの伝統、資源、卒業生の活躍分野等を考慮し、また、社会の要求や学生の要望にも配慮したものであること。

 

応用化学科の学習・教育目標(2011年度以降)はこれらの基準に基いています。


主要な科目のシラバス

JABEE関連の説明資料

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